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覚えておこう!応急処置の回復体位

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運動指導者は運動にまつわる知識だけでなく安全管理や応急処置なども身につけています。
実際に、わたしも最低限の人工呼吸と心臓マッサージを行うCPRやAEDの使い方、応急処置方法を学んできました。
以前の職場ではスタッフに安全管理研修といって、AEDとCPRを教える立場にもありました。

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先日、出席したパーティーで出席者の一人が急に意識を失って倒れるということがありました。
そのとき多くの人が間違えやすい処置があったので、皆さんにも覚えておいて欲しい!!と思い記事にしました。

覚えておこう!応急処置の回復体位

現場では気を失った人(以下、傷病者といいます)を休ませようとしたとき
仰向けに寝かせようとしていました。
わたしはすぐにかけつけて、ある体勢にしてもらいました。
呼吸や脈はあるけれど、意識がない場合や動けない場合は、この回復体位といわれる体勢をとって救急隊の到着を待ちましょう。

回復体位の取り方

応急処置の回復体位

⒈傷病者を横向きに寝かせます。

もし口に含んだ何か食べ物などを体が吐き出そうとしている時、仰向けだと嘔吐物がうまく吐き出せません。横向きのほうが、逆流することなく嘔吐させることができます。

⒉上にある足を90度に曲げさせます。

体が楽になります。仰向けで処置する場合、膝を動かすだけで仰向けにできる。

⒊両肘は曲げさせる。

2と同じ理由にもなります。

⒋上側の手の甲を頭の下にします。

よく頭に枕をのせようとする人がいますが、これも間違いです。倒れた原因が貧血の場合は頭は平な方が適切とされています。

⒌上顎を前方にする。

1と同じになりますが、嘔吐物が吐き出しやすいよう、気道を確保するためです。

この安全体位を取らせることで誤嚥(ごえん)という唾液や食物、胃液などが気管に入ってしまうことを防ぎます。
また舌根沈下(ぜっこんちんか)といい重力により、舌の根元が咽頭に落ち込んで気道を塞いでしまうのを防ぐことができます。

良かれと思って、仰向けにしてしまうと気道を塞ぎ、呼吸ができない状況にまで陥ってしまう恐れがあります。
この回復体位を知っているだけでも、命を救うことができ、その後の処置も迅速に行えます。

これからの暑い夏
熱中症で倒れたり
山や海などアウトドアでの急な事故・怪我
など、応急処置を必要とする時

医師や看護師と同じような手当てはできなくても、救急車が来るまでの時間や意識を取りもどすまでの間
できるだけ、この回復体位をとって安静にしておくと良いと思われます。
※もし傷病者の意識があり話せる場合は、本人が楽な体勢をとらせてあげましょう。

応急処置以外でもできること!

傷病者がでたとき、運良く処置ができる人(医師や看護師など)がいた場合、その人に任せきりにならないでください。知識や技術がない人でも応急処置以外にも、できることがあります。
以下のことは積極的に協力して欲しいです。

⒈時系列で起きたことをメモする

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いつ、何がおきたか?どういう処置をとったか?
そして脈拍がとれる人がいたら、定期的に脈を控えておくこと。
これは救急隊員に引き継いだときに、その情報が大事なものとなります。

例)
14:15傷病者が倒れる
14:18心臓マッサージ開始
14:20AEDを実施

といった感じですね。
急病者がでたとき、処置にあたっている人は必死なので、まわりで手が空いている人がいれば必ずこれを行ってください。

⒉傷病者のプラバシーの確保

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人が倒れると、野次馬がきたりする場合(最近は悲しいことに平然とスマホ撮影する人なんかがいますね)のために
処置をする人意外は、まわりから遠ざけるようバリケードをしてください。
カーテンやシーツ、タオルがある場合はそれを使って見えないようにしてください。

AEDを使用する際は、上半身が裸になります。女性の場合はブラジャーを外します。
そんな現場を多くの人に見られるのは嫌ですよね。

また、大量の出血がある場合などは感染症予防や周囲の方の精神的ダメージも考え、その場に立ち入らないようにしてください。
※現場に落ちている血液は本人以外は絶対に触らないでください。

⒊パニックになっている人をなだめる

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これは私も実際に遭遇したケースなのですが、ご夫婦の方がエスカレーターに乗っていて、奥様が倒れ頭から流血されるという事故が起きました。奥様の血を見た瞬間、旦那様はパニック状態でした。
そのとき私は旦那様を傷病者である奥様から遠ざけ、安心するようになだめました。
まわりでパニックがおきないように、ケアができる人がその役割に回ってください。
(特に親子連れで、親が倒れた場合は子供がパニックやショックを受けやすいです。)

⒋救急隊が到着したら、現場まで誘導する

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救急隊が到着した際に、傷病者のもとへスムーズにむかえるように建物の外で待機し、現場まで誘導する。
応急処置は1秒を争います。その役割をしてくれるだけでも傷病者の生存率があがります。

地域の応急処置に関する講習を受けてみよう

こういったように、実際に医師や看護師などの知識がなくても
少しでも傷病者のためにできることがあります。

私は電車内や公道などで、こうした急病人の対応をした経験が何度もあるのですが
たいていの人はパニックに陥っていまいます。
処置の際は必ず冷静に行動してください。

パニックにならない様、もしもの時に備えて地域の応急処置に関する講習を受けておくのも一つだと思います。意外に知られていませんが、AEDや心臓マッサージなど各地域の消防署など(大阪は無料)で講習を受けることができます。
東京都の救命講習のご案内はこちら
大阪市の救急に関する講習会のご案内はこちら
自分の大切な家族や友達が目の前で倒れた場合、自分が何ができるか?を知っておいて損はないと思います。
一人ひとりの命を救うのは現場にいるあなたなのです。

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青貝 夕子

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